本章名は,第1節にある語にちなみ名付けられる。マッカ初期の啓示である。ある時預言者がタライシュ族の有力者たちに入信の説得に努めているとき,ひとりの貧しい盲人アブドッラー・イブン・ウンム・マクトゥームが来てクルアーンについてしつこく質問した。そのため大事な話が中断されたので,かれは眉をひそめた。このような預言者ムハンマドの態度に対してアッラーの戒めが述べられている。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 一人の盲人がやって来(て話が中断され)たためである。
2 あなたにどうして分ろうか,かれは清められるかも知れないことが。
3 または訓戒を受け入れて,その教えはかれを益するかもしれないことが。
4 しかもかれが自ら清めなくても,あなたに責任はない。
7 だが熱心に(信仰を)求めてあなたの許に来た者で,
8 断じてそうであるべきではない。本当にこれ(クルアーン)は訓戒である。
11 だから誰でも望む者には,訓戒を念じさせなさい。
12 それは(アッラーの御許にある)帳簿に記されているもの。
13 人間(不信心者)に災いあれ。何とかれは忘恩なことよ。
17 一滴の精液からである。かれは,かれを創り,それから五体を整えられ,
19 いや,かれが命じられたことを,(不信仰者は)果さなかった。
23 かれに,自分の食物に就いて考えさせてみるがよい。
24 あなたがたとあなたがたの家畜のための用益である。
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