本章名は,第1節の語にちなんで名付けられる。マッカ最初期の啓示である。それは高い調子の神秘な隠喩的に示唆する一連の話(第1−13節)で始まり,各人の個人的責任に対する結果は免れられないこと(第14節)が強調される。またクルアーンは真実で,天使ジブリールを通じて啓示されたもので人間の精神指導(第14−29)が提示される。本章は,82章および84章と比較対照して読むべきである。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 (その時)凡ての魂は,先に行った(善悪)の所業を知るであろう。
14 本当にこれ(クルアーン)は,高貴な使徒(ジブリール)の(アッラーからの)言葉
19 (かれは)玉座の主の御前で(尊厳される地位の)座につく,力のある,
20 (人びとよ)あなたかたの仲間(ムハンマド)は,気違いではない。
22 かれは,明るい地平線上にはっきりとかれ(ジブリール)を見た。
23 かれは幽玄界(の知っていること)を出し借しまない。
24 それ(クルアーン)は,呪われた悪魔の言葉でもない。
25 それなのにあなたがたは(それらのことを信用せず)何処へ行くのか。
26 これ(クルアーン)こそは,万人への教訓に外ならない。
27 それはあなたがたの中,誰でも正しい道を歩みたいと望む者のためのものである。
28 だが万有の主,アッラーの御望みがない限り,あなたがたはこれを望むことも出来ないのである。
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