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本章はイスラームの光が次第に広まることを象徴する第1節の語にちなみ,朝章と名付けられる。マッカ最初期の啓示である。本章では人間の精神生活上の変遷が述べられ,アッラーの慈悲で人間の魂に賜わる希望と慰安の消息,ならびに善を追求する隠されている性能に関して記される。これは聖預言者の外的生活が暗いころ啓示されたものであるから,その意味は大である。およそ人間が決断力に欠けているときは洛胆し易いものである。それで現在は,輝かしい来世(将来)よりも劣ると考えるように告げられ,ここにかれは静寂な夜の後の,輝かしい朝のように目覚めさせられたのである。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。  
朝(の輝き)において,1
   
静寂な夜において(誓う)。2
   
主は,あなたを見捨てられず,憎まれた訳でもない。3
   
本当に来世(将来)は,あなたにとって現世(現在)より,もっと良いのである。4
   
やがて主はあなたの満足するものを御授けになる。5
   
かれは孤児のあなたを見付けられ,庇護なされたではないか。6
   
かれはさ迷っていたあなたを見付けて,導きを与え。7
   
また貧しいあなたを見付けて,裕福になされたではないか。8
   
だから孤児を虐げてはならない。9
   
請う者を揆ね付けてはならない。10
   
あなたの主の恩恵を宣べ伝えるがいい。11